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「プライベーツってあのプライベーツ?」梅ちゃんが俺に聞いてきた。 それ以外に何があんだよ、そうさあのTHE PRIVATESだよ。 「プライベーツってそんなに有名なの?」マサシが続ける。
相変わらず日本の音楽事情にうといヤツだ。という俺もそんなに詳しくは知らないんだけどさ。 なんでも1987年にメジャーデビューしたっていうからかなり息の長いバンドだ。
アメリカにレコーディングに行ったりしているらしい。ステージも見たけどやっぱりうまいね。 演奏もさることながら、「ステージさばき」っていうのかな、
お客さんを引きつける何かを ちゃんと持ってる感じなんだよな。 やっぱりライブをさんざんこなした、たたき上げのバンドはカッコイイよ。 でもその辺は俺達も負けちゃいないと思ってるんだけどさ。
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「皆さん遅いですねぇ」そう言ってマスターは私の注文したウイスキーを出してくれた。 TOA ROAD通りから路地を少し入ったところにあるこの店「L」は 神戸の最後に必ず寄る。 この日はTHE PRIVATESの延原氏、CHICKEN GEORGEのH氏、 そしてマサシと 待ち合わせをしたのであるがみんないっこうに現れない。 梅ちゃんは「風邪気味だから」と学校をズル休みする子供のような 言い訳を残して帰ってしまった。 そんな私のことを哀れと思ったのか、マスターは 「貝瀬さん、誰もこないから一緒に飲みますか。はい乾杯!」 などと言って私の飲み相手になってくれた。 10人も入れば満席のこの店にこの夜は他に客はなく、 たった二人きりではあるが 話し上手のマスターのおかげで 結構楽しい時間を過ごした。 途中で延原氏から行けなくなったとの電話があり 東京での再会を約束して電話を切った。 もう午前3時半を少しまわっている。 さすがにH氏もマサシも現れないだろうと思い、 「4時まで待ってそれで帰りますよ」とマスターに伝える。 「そうですねぇ、きそうにありませんね」。 ところが2人はやってきた。しかも4時5分前である。 こうなるといつものパターンである。結局閉店の5時まで飲んで店を後にした。 ホテルに向かって歩くと、どうもマサシが挙動不審である。 やたらキョロキョロとまわりを見回している。 やがて探し物を見つけたといった感じで私に向かって言った。 「俺もう少し飲んで行くから。じゃ、おやすみ」。おそるべし原マサシ。 彼につきあったら肝臓がいくつあっても足りはしない。 毎度毎度こうなのだからGEORGIE PIEのツアーは、さながらサバイバルゲームのようでもある。 |
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