no.2/伊賀のみち



名古屋より東名阪道路・名阪国道を1時間半ほど走ると伊賀に至る。
我々GEORGIE PIE一行は名古屋でのライブの後移動してきたため、 伊賀到着は午前1時頃。 気温はマイナス3度といささかさみしい感じのものとなった。 伊賀盆地は、その名の通り、ぐるりと四方を山に囲まれた土地であるが、 西方を望 むと北・南方から伸びてきた尾根が徐々に低くなり、 折り重なってわずかではあるがひらけた印象を受ける。 その方角に国道を走ってゆくと 奈良に抜け、その先の大阪に至る。

さて「ブルース伊賀の乱」である、、、


このイベントは地元の有志で構成される「ブルースサミット実行委員会」によって運営されていて、 今年で5回目を迎える。今回は総合プロデューサーとして石田長生氏を招き、 石田長生バンド (藤井裕氏・中村建治氏・ロジャー高橋氏)木村充揮氏・ 有山じゅんじ氏・ 三宅伸治氏・ GEORGIE PIEという ラインナップで開催された。 GEORGIE PIEと石田氏のつきあいは結構古く、'99年5月神戸チキンジョージでの 平成トリオのライブにオープニングアクトとしてやらせていただいたのが始まりで、その後'99年6月には 東京・下北沢CLUB 251でGEORGIE PIE with 石田長生としてライブを行い、 同11月には関西方面4カ所を一緒にツアーでまわっていただいた。 まだまだ若輩な我々をいろんな方面に紹介していただき、またその巧みな話術も相まって、 まさに頼れる兄さん的な存在である。 そんな氏に誘っていただき、GEORGIE PIEの出演が決定した。 さてさてどうなることやら、、

持ち時間は20分、チャキチャキ演っても、4曲が限界。 出演者は多数、呼んでくれたのはお世話になっている石田兄さん、スタッフはこの日の為に1年間準備に明け暮れ、 最近うちのマネージャーが恐い…諸事情を冷静に分析した結果、俺達の下した結論は「超時間厳守」しかも「曲順を決める」というものだった。 『Wondering Feeling』『Jump』『Where We Should Go』『All I got』 「いや『Messin' with the kid』がいいな」と俺。 「そうかな〜、カバーだし」とマサシ。梅、無言。 果たして4曲目はそのときのノリ でマサシが勝手に決めるということになった。 「ホールで演ると音が良くてすっげー気持ちいいんだよ」リハの後、マサシが言っていた。 そのせいか『Jump』のソロが俺の予想より2まわしほど長い。やべ〜かな、 時間、俺の脳裏を「20分」がよぎる。 そんな中ステージの一番前で、体をのけぞらせてギターを弾くマサシ。歯で弾いてみせるマサシ。 「お〜、マサシ、どうしてあなたはマサシ」。ギターチェンジもスムーズに『Where We Should Go』。 モニターの具合も素晴らしく、気持ちよくコーラスをこなす俺。 さぁ、最後は何だ!「初めてギター を云々…」というMCが聞こえた。 『Messin' with the kid』だ。この曲は弾いていて楽しいから好き。 予想より温かい拍手に送られ、ステージを後にする3人。 「20分 ピッタリだったよ」とマネージャー。OK、計算通りさ、任せとけって。 「大きい会 場で演ると、後ろで見てて、2人がすごくカッコイイんだよね」突然、梅ちゃんがしゃべる。 そうだ、コイツはいつも突然しゃべり出す。 真正面からスポットライトを浴びて真っ暗な会場に向かって弾いている姿は後ろから見るとかなりカッコイイらしい 。 OK、分かった。いつか梅ちゃんを前に出そう。トミー・リーみたいに客席の上まで行ったっていい。 トミー・リーみたいにケツを出しても全然OKだ。そんな梅ちゃんを俺達2人がカッコイイと思うかどうかは疑問だが、、。

イベントの最後はみんなでセッション。『Sweet home 伊賀』『The weight』。楽しそうにギターを弾くマサシ。 ツインドラムを楽しむ梅ちゃん。コーラスにはげむ俺 。んっ? ベースは? まぁ、いい。
かえって気楽だ。盛大な拍手に送られて、ステージを後にする。 すぐに石田兄さんの楽屋で乾杯、そして記念撮影。


2001.2.17 ■写真提供/BROTHERS & SISTERS 吉田晶子さん

とても楽しかった。 石田兄さんに感謝。そして伊賀の皆さんにも感謝だ。Thank you 伊賀。また、 よろしく。 天正の伊賀の乱では緒戦こそ善戦するものの、伊賀勢は織田信長の大軍の前に敗れた。 このとき信長が下した命令は「伊賀のものをいちにんも生かすな」だったと言われている。 伊賀は壊滅した。今回「ブルース伊賀の乱」実行委員会のメンバーであり、 地元で高校の教諭をされているS氏は私にこう語ってくれた。

「このイベントは老若男女楽しめるものにしたい。誰が出演するから楽しそうではなく、 このイベントを見に行けば必ず楽しめる、 そういったものにしたいです。 決して人口が多いとはいえない地域だけど、だからこそみんなで力を合わせて盛り上げていこうと思っているんです。」

「ブルース伊賀の乱」は今回で5回目を迎えた。 平成の「伊賀の乱」はこの先もさまざまな人たちの好意・熱意によって 途切れることなく続いていくであろうと思った瞬間だった。

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