no.5/『La Vida』のみち

La Vida=生命、生活、人生

 
  幼い頃の私はとにかく野球ばかりしていた。毎日毎日、父と、兄と、近所の友達とキャッチボールをした。一人の時はコンクリートの壁に向かってボールを投げていた。楽しくてしょうがなかった。将来は甲子園に出場してプロ野球の世界へ進むものだと思っていたのだ。今でこそ、私は自分のことをかなりの楽天家であると自覚しているが、どうもこの才能(?)は生まれつきのものだったらしい。 中学生になり野球部に入る。毎日グラウンドで白球を追った。だんだん甲子園まで行かなければならない日が近づいてきた。その頃である。3つ年上の兄貴がこともあろうにバンドを組みベースを始めた。私が将来を約束された内野手(と勝手に思い込んでいる)の地位を捨ててベーシストに転向するのに、たいした時間はかからなかった。

高校時代はバンドに明け暮れた。仲間のバンド同士であつまって、いろんな所でライブをやった。その仲間達と卒業後上京、都内での活動を始めた。すぐにでもメジャーデビューをして大成功を収めるものだと、またしても思い込んでいた。しかし、そう簡単に事が進むはずもなくバンドは解散。が、一人きりになっても「まぁ、なんとかなるさ」などと考えていたのだから、我ながら恐れ入る。結果的にはこの後数年してマサシに出会いGEORGIE PIEに加入、今に至るわけで本当になんとかなっちゃっている。どうも私は強運を兼ね備えた楽天家らしい。

2002年10月23日。遂に俺達の超自信作『La Vida』が発売されたぜ! 気の早いヤツは前日にCD屋に行ってゲットしていたようだ。嬉しいね。そしてその日は下北沢440にて『La Vida』発売記念ライブをやったんだ。2時間を優に超えるステージの模様をいつものように詳しく伝えることはしない。しかもあんなに素晴らしいライブは俺の文章力じゃみんなに伝えることはできないぜ。本当にいいライブだったよ。梅ちゃんのドラムはパワフルでビシビシきてたし、俺もすごく調子がよかった。マサシに至っては素晴らしいの一言だ。演奏が終わってすぐに犬ちゃんが楽屋で「120点!」って嬉しそうに採点してたよ。あの辛い採点で有名な犬ちゃんから最高得点をもらってマサシも満足そうに笑ってた。 この日はバンドもよかったが、会場のお客さんの盛り上がりもすごくよかったよ。ライブが進むにつれ、歓声が大きくなり、踊り出す人も増え、ステージの俺達にまで熱気ががんがん伝わってくるんだ。ライブ終了後、440の店員の女の子が言ってたっけ「すごかったです! お店が揺れてました!」ってね。10月23日に下北沢440に来てくれたみんなに大感謝だ。Thank you! これから『La Vida』のお披露目に行く名古屋と大阪のファンのみんなも東京に負けないくらい会場を揺らしてくれよな!頼むぜ!! 


ところで先日M君の結婚式に出席するため、帰郷した。M君とは中学の頃からの友人でバンドでの成功を夢見て共に上京した仲間である。当然当時の仲間が集まった。昔は毎日一緒にいたのに、今では年に1、2回しか顔を合わせる機会がない。みんないろんな場所でそれぞれの人生を生きている。それが至極当然なこととはわかってはいるのだが、何かとても不思議な感じだった。 『La Vida』などというタイトルを付けてしまったせいで、最近「人生」やら「生命」などという、なにやら漠然とした事柄について、つい考えてしまう。まぁ私の場合、少し考えた方がいいのかもしれない。なにせ「なんとかなるさ」で今までのほほんと生きてきたのだから。



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